工場建設計画設計のポイント

工場を高品質でローコストに建設するために下記のポイントを考慮し計画する必要があります。

1.外装材を検討する。

2.建物の骨組み(柱梁杭など)について検討する。

3.土間、床について検討する。

4.設備(インフラ)について検討する。

5.生産設備について検討する。

6.外構について検討する。

1. 外装材を検討する。

外装材は、様々な種類が有ります。
軽量・断熱・遮熱・耐久・防音性能を考慮し、工場(用途)に合った材量を選定します。

【屋根】

価格 断熱性 防音性 耐久性
折版 ◎ × × ◎
ダブル折版 △ ◯ ◯ ◎
シート防水
(下地:デッキプレート、ALC)
× ◯ ◎ ◯

【壁】

価格 断熱性 防音性 耐久性
金属系サイディング ◎ × × △
窯業系サイディング ◎ △ × ◯
ALC ◯ ◯ ◯ ◯
サンドイッチパネル × ◯ △ △
ECP △ △ ◯ ◯
コンクリート × × ◎ ◎

2. 建物の骨組み(柱梁など)について検討する。

スパン割・杭の選定・振動対策・使い勝手(ブレースの位置)など考慮する必要があります。

スパンとは…

柱の間隔の事で、地盤の状態・階数・階高などに影響を受けます。
このスパンが均等であればあるほど、施工面・材料面でコストダウンができ、
鉄骨を適度に配置する事から安全面からも望ましい工場となります。
また、間隔が広すぎると梁の強度を上げるなどの施策が必要なため、コストが上がります。

スパンが均等でない

スパンが均等でない

スパンが均等

スパンが均等

杭には様々な種類が有り、調査計画を入念にし、ボーリング調査を行い設計に反映します。建て主様の建設意図と要求条件の把握をし最適かつ経済的な骨組みをご提案します。

3. 土間、床について検討する。

極めて高い要求性能を求められるので地盤改良や柱状改良を考慮してコンクリートの厚さを決定します。
・クラック対策として、コンクリートの配筋・目地の配置を選定します。
・床の仕上は、耐摩耗・耐薬品・耐熱・耐電・防滑の仕上を選定します。

使用目的で土間を分けて考える。

生産機部分

各種加工機などの重量を有する機械部分の土間。
重量や振動など機械の性能に配慮し、必要とする精度を確保します。

重量運搬部分

トラックやフォークリフトなどが通る部分なので耐荷重性・磨耗に耐えられる仕上げを選定します。

特殊形状部分

ピット・機械基礎など機能性が必要となる部分の土間の設計を行います。

地盤改良を検討する。

極めて精密な工作機械を置く場合など、土間に極めて高い要求性能が求められるケースでは、地盤改良や杭打ちを行うことも一つの手法です。
場合によっては土間の厚みを大きくするより、地盤改良を行う方がコストダウンできる場合もあります。
土間はコンクリートだけでなく、地盤も併せて検討します。
他にも、マシーンの種類で土間を検討するなど、様々な方面から検討をし、最適な方法をご提案させていただきます。
詳しいお話をお伺いしたい方は、お気軽にお問合せください。

4. 設備(インフラ)について検討する。

設備には生産動力・建築用動力・照明コンセントがあります。
建て主様の要求性能を把握した上で、電力・給排水(中水としての利用)・空調換気室内環境をより良くするご提案をします。
照明については LED 照明等高効率な照明製品のものを選定する事で、電力を抑える事が可能です。
照明については高効率のものを選定する事で、電力を抑える事が可能です。
また、将来のレイアウト変更に対応しやすい、配管配線ラックを計画します。
消防設備や公害対策については、行政と打合せが必要になります。

LED照明についてはこちら

5. 生産設備について検討する。

生産フローなどのヒアリングを行い、コンサルティング・エンジニアリングを行い最適な基礎・ピット・槽・配線配管ルート振動対策についてご提案します。

6. 外構について検討する。

搬入出(物流)動線、付属建物の設計、インフラ整備、敷地の有効利用などについてご提案します。